このページでは、大学受験におすすめ参考書『赤チャート(数研出版)』の解説をしていきます。
問題数や難易度、到達点や偏差値をわかりやすくまとめているので、参考書を選ぶ際の参考にしてください。
1. 赤チャートの基本情報
通称「赤チャ」。
「チャート式」とは、網羅系の参考書の中で最も使用されており、高校数学の参考書を代表するシリーズです。学校の副教材としても配られています。
『赤チャート』はチャート式の中で最も難易度が高い参考書になります。
通称 | 赤チャートIA |
タイトル | チャート式 数学I+A |
出版社 | 数研出版 |
ページ数 | 512ページ |
タイプ | 網羅系(インプット) |
通称 | 赤チャートIIB |
タイトル | チャート式 数学II+B |
出版社 | 数研出版 |
ページ数 | 552ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
通称 | 赤チャートIIIC |
タイトル | チャート式 数学III+C |
出版社 | 数研出版 |
ページ数 | 648ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
2. 赤チャートの難易度
チャート式は色で段階的にレベル分けされています。
白チャート<黄チャート<青チャート<<赤チャート
の順に難易度が高くなっています。
表紙 | レベル | 偏差値 |
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
|
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
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【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
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【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
偏差値は、1冊やりきるのに必要な数学1科目の目安です。
3. 赤チャートの内容構成
チャート式は色によって、問題レベルの呼び方が異なります。
呼び方は異なりますが、基本的には同じ内容構成です。
基本例題1問に対して、類題1問。
発展例題1問に対して、類題1問。
章末に、EXERCISESという名前の入試演習問題。
プラスαで、『青チャート』と『赤チャート』は入試標準レベルの総合問題。
の構成となっています。
チャート式の内容構成
タイトル | 基本例題 | 応用例題 | 例題の類題 | 入試演習 |
白チャート | 基礎例題 | 発展例題 | EX | EXER |
黄チャート | 基本例題 | 重要例題 | 練習 | EXER |
青チャート | 基本例題 | 重要例題 | 練習 | EXER |
赤チャート | 例題(青) | 例題(赤・黒) | 練習 | 演習問題 |
4. 赤チャートの問題数
文系
タイトル | 例題 | 練習 | 演習問題等 | 合計 |
赤チャートIA | 229題 | 229題 | 150題 | 608題 |
赤チャートIIB | 262題 | 262題 | 170題 | 694題 |
合計 | 491題 | 491題 | 320題 | 1302題 |
理系
タイトル | 例題 | 練習 | 演習問題等 | 合計 |
赤チャートIA | 229題 | 229題 | 150題 | 608題 |
赤チャートIIB | 262題 | 262題 | 170題 | 694題 |
赤チャートIIIC | 320題 | 320題 | 127題 | 767題 |
合計 | 811題 | 811題 | 447題 | 2069題 |
意外かもしれませんが、『青チャート』より問題数は少ないです。
『青チャート』より重複している問題が少なく、より難易度の高い問題が厳選されています。
『青チャート』との一番大きな違いは参考書の内容構成です。
『白チャート』、『黄チャート』、『青チャート』は例題、例題の類題、入試演習のEXERCISESで構成されています。『赤チャート』はEXERCISESはなく、演習問題があるだけです。
この演習問題はEXERCISESより難しく、『青チャート』の総合問題と同じレベルです。
5. 赤チャートの対象者
進研模試(ベネッセ) | 偏差値70~80 |
全統模試(河合塾) | 偏差値65~75 |
到達点(国立) | 上位国立 |
到達点(私立) | 最難関 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
自分の今の実力と志望する大学に合わせて、背伸びすることなく選ぶことが大切です。
決して、自分のレベルに合わない色を選ばないでください。
チャート式が終わってから次の参考書に進むことを考えれば、自分に合った色を1冊完璧に仕上げる方が次の問題集に接続しやすく、1冊解き終えたという自信にもつながります。
『赤チャート』を部分的にやる人より、『青チャート』を1冊完璧に仕上げた方が数学はできるようになります。
『赤チャート』は最難関大学を目指す人以外必要ありません。
6. 赤チャートを解く前は?
『赤チャート』は基礎レベルが定着していれば解き始めることができますが、最難関の受験生を対象としているため、解説が少なめです。
『赤チャート』が難しく感じてしまう人は、チャート式の色が合っていません。『青チャート』にレベルを落としてください。
7. 赤チャートを解いた後は?
『赤チャート』を解いた人は
『プラチカ』
『やさしい理系数学』
『上級問題精構』
に進んでください。