このページでは、数学Aの「1次不定方程式」について解説します。
1次不定方程式の整数解の見つけ方と計算方法を,具体的に問題を解きながらわかりやすく解説していきます。全部で5パターンに分けています。
問題集を解く際の参考にしてください!
目次
1. 1次不定方程式とは
2. 1次不定方程式の種類
1次不定方程式の問題は全部で5パターンある。
具体例で表すと
ただし⑤は、②③、②④、③④、②③④の4通り考えられる。
3. 1次不定方程式の整数解の見つけ方
4. 自力で探す
4.1 自力で探す①
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \ \\(1) 13x+8y=7\\ \\
(2) 7x-5y=1\\ \)
4.2 自力で探す②
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \ \\(1) 4x-7y=6\\ \\
(2) 13x-8y=12\\ \)
5. 互除法で探す
このページでは、ユークリッドの互除法を簡略化した計算方法を紹介しています。
ユークリッドの互除法は、以下のページで詳しく説明しているので、ぜひチェックしてみてください。
5.1 (大) \(x+\) (小) \(y=1\) (基本パターン)
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \hspace{25pt }130x+31y=1\)
5.2 (小) \(x+\) (大) \(y=1\) (大小が逆)
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \hspace{25pt }35x+109y=1\)
5.3 (大) \(x-\) (小) \(y=1\) (符号が逆)
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \hspace{25pt }61x-27y=1\)
\(61x-27y=1\) も基本パターンを解いてから、式の帳尻を合わせる\(。 \\ \\ \)\( \hspace{0pt }61x+27y=1\)の整数解の1つ \(x=4,y=-9\) を求めてから帳尻を合わせる。
\(\\ \\ \hspace{20pt }61(4)+27(-9)=1\\ \\
\hspace{20pt }61(4)-27(9)=1 \\ \)
5.4 (大) \(x+\) (小) \(y=\)(\(1\) 以外) (右辺が \(1\) 以外)
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \hspace{25pt }33x+14y=3\)
\(33x+14y=3\) も基本パターンを解いてから、式の帳尻を合わせる\(。 \\ \\ \)\( \hspace{0pt }33x+14y=1\)の整数解の1つ \(x=3,y=-7\) を求めてから帳尻を合わせる。
\(\\ \\ \hspace{20pt }33(3)+14(-7)=1\\ \\
\hspace{20pt }33(9)+14(-21)=3 \\ \)
5.5 (小) \(x-\) (大) \(y=\)(\(1\) 以外) (MIX)
次の等式を満たす整数 \(x,y\) の組を 1 つ求めよ。
\( \hspace{25pt }19x-24y=3\)
\(19x-24y=3\) も基本パターンを解いてから、式の帳尻を合わせる\(。 \\ \\ \)\( \hspace{0pt }24x+19y=1\)の整数解の1つ \(x=4,y=-5\) を求めてから帳尻を合わせる。
\(\\ \\ \hspace{20pt }19(-5)+24(4)=1\\ \\
\hspace{20pt }19(-5)-24(-4)=1\\ \\
\hspace{20pt }19(-15)-24(-12)=3 \\ \)
以上が、1次不定方程式の整数解の求め方全パターンです。
記述試験でなければ、このやり方で少しでも時間短縮しましょう。
ユークリッドの互除法は、以下のページで詳しく説明しているので、ぜひチェックしてみてください。
6. ユークリッドの互除法の問題
数学A「整数の性質」の教科書の問題と解答をプリントにまとめています。
教科書の問題は出版社によって異なりますが、主要な教科書に目を通し、すべての問題を網羅するように作っています。