このページでは、大学受験におすすめ参考書『数学重要問題集(数研出版)』の解説をしていきます。
問題数や難易度、到達点や偏差値をわかりやすくまとめています。また、『青チャート』や『1対1対応の数学』との比較もしています。参考書を選ぶ際の参考にしてください。
目次
1. 数学重要問題集の基本情報
通称「重問」。
数研出版から出されている『重要問題集』は、化学や物理で使っている人は多いと思います。
実際の入試問題から分野の偏りが少なく、良問を厳選して収録しています。基礎が身についているなら、入試問題を解いていくための良い参考書になります。
タイトル | 数学重要問題集(文系) |
出版社 | 数研出版 |
ページ数 | 176ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
タイトル | 数学重要問題集(理系) |
出版社 | 数研出版 |
ページ数 | 280ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
2. 数学重要問題集の難易度
数学重要問題集は、「数学IAIIBの文系用」と「数学IAIIBIIIの理系用」の2冊あります。
文系版と理系版で対象とする学生のレベルが異なるので注意が必要です。
文系<理系
で難易度が高くなっています。
表紙 | レベル | 偏差値 |
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
|
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
3. 数学重要問題集の問題数
文系
タイトル | 合計 |
数学重要問題集(文系) | 200題 |
理系
タイトル | 合計 |
数学重要問題集(理系) | 300題 |
A問題、B問題、C問題の3段階に分かれています。
問題のレベルは、A問題が中堅大、B問題が難関大、C問題が最難関大です。
問題の割合は、A問題が3割、B問題が6割、C問題が1割です。
志望校のレベルに合わせて、問題に取り組んでください。
また、特に重要な問題には「必解」マークが付いています。「必解」マークの問題は全部で180問あります。時間がない人は「必解」マークの問題だけ解いてください。
文系はIAIIBで200題、理系はIAIIBが200題とIIIが100題で合計300題あり、夏休みなど短時間で効率よく網羅できる問題量になっています。
4. 数学重要問題集の難易度
文系
進研模試(ベネッセ) | 偏差値65~75 |
全統模試(河合塾) | 偏差値60~70 |
到達点(国立) | 中堅 ~ 準難関 |
到達点(私立) | GMARCH ~ 上智理科大 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が70点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値55~60の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
問題は、文系学部の過去問から集められています。
理系
進研模試(ベネッセ) | 偏差値70~80 |
全統模試(河合塾) | 偏差値65~70 |
到達点(国立) | 上位 ~ 最難関 |
到達点(私立) | 上智理科大 ~ 早慶 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
偏差値55~60の高校 |
問題は、理系学部の過去問から集められています。
文系よりレベルが高いです。
文系も理系も『青チャート』などの網羅系の参考書が1冊解いてあることを前提としています。
5. 数学重要問題集と青チャート
『数学重要問題集』は『青チャート』と連動しています。どちらも数研出版です。
『青チャート』はインプットするための参考書、『数学重要問題集』はアウトプットするための実践的な入試問題集です。
参考書の目的が異なりますので、『青チャート』と『数学重要問題集』はどちらをやるべきかという比較対象になりません。
『青チャート』や『標準問題精講』の網羅系参考書でインプットした解法を、『数学重要問題集』でアウトプットしてください。
出版社を数研出版で統一したければ『青チャート』を選択すると良いでしょう。
6. 数学重要問題集と1対1対応の演習
『数学重要問題集』と『1対1対応の演習』はどちらもアウトプットするための参考書ですが、難易度が異なります。
『数学重要問題集』の方が『1対1対応の演習』よりレベルが高いので、両方やるのであれば『1対1対応の演習』のあとに『数学重要問題集』に接続してください。
7. 数学重要問題集はいつから始める?
基礎的な解法をインプットしたら、いつでも解き始めることができます。
受験勉強は、正しいレベルの参考書を選ぶことができれば、「遅すぎる」ことはあっても「早すぎる」ことはありません。
難関校を目指す人は、遅くても3年生の9月までに終えて、次のレベルの参考書に進んでください。
8. 数学重要問題集を解く前は?
数学重要問題集は今までインプットしてきた解法をアウトプットするための参考書です。
インプットが足りない人は
『青チャート』
『1対1対応の演習』
『標準問題精講』
などの網羅系参考書を解いて、典型パターンの解法はインプットしてください。
『青チャート』、『標準問題精講』は問題数が多く挫折する可能性が高いので、個人的には『1対1対応の演習』がおすすめです。
9. 数学重要問題集を解いた後は?
『数学重要問題集』を解いた後に志望校の過去問が解けそうなら、過去問に進んでください。
さらに数学に時間をかけられる人や数学の成績を伸ばしたい人は
『やさしい理系数学』
『上級問題精構』
に進んでください。