このページでは、『プラチカ(河合出版)』の解説をしていきます。
問題数や難易度、到達点や偏差値をわかりやすくまとめています。また、『1対1対応の数学』や『やさしい理系数学』との比較もしています。参考書を選ぶ際の参考にしてください。
目次
1. プラチカの基本情報
プラチカシリーズは『文系プラチカ IAIIB』、『理系プラチカ IAIIB』、『理系プラチカ III』の全3冊あります。
プラチカシリーズは今までインプットしてきた解法をアウトプットするための参考書です。
最難関大学を目指す人以外は必要ありません。
タイトル | 文系数学の良問プラチカ 数学IAIIB |
著者 | 鳥山 昌純 |
出版社 | 河合出版 |
ページ数 | 372ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
タイトル | 理系数学の良問プラチカ 数学IAIIB |
著者 | 大石 隆司 |
出版社 | 河合出版 |
ページ数 | 360ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
タイトル | 理系数学の良問プラチカ 数学III |
著者 | 続木 勝年、宮嶋 俊和 |
出版社 | 河合出版 |
ページ数 | 32ページ |
タイプ | 網羅系(アウトプット) |
2. プラチカの難易度
プラチカシリーズは、『文系プラチカIAIIB』、『理系プラチカIAIIB』、『理系プラチカ III』の3冊ごとにレベルが異なります。
理系プラチカIAIIB < 文系プラチカIAIIB ≦ 理系プラチカIII
の順で難易度が高くなっています。
表紙 | レベル | 偏差値 |
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
|
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
|
【国立】 【私立】 |
【進研】 【全統】 |
『文系プラチカ(IAIIB)』の方が『理系プラチカ(IAIIB)』よりレベルが高いので、参考書を選ぶ際に注意してください。
3. 文系プラチカ?理系プラチカ?
『文系プラチカ』の方が難易度が高いのは、理系のIAIIBはIIIの方に関連して出題されるためです。
プラチカはアウトプットのための入試参考書なので、難関大の過去問を掲載しています。
IAIIB分野は文系の方が問題が充実しているので、『文系プラチカ』の方がレベルが高くなります。
理系の場合、IIIの参考書を使用するので『文系プラチカ』の方がレベルが高いからと言って、あえて『文系プラチカ』を使用する必要する必要はありません。
また、理系はそのあとIIIの入試演習をするので理系なのに『文系プラチカ』を使用したからと言って問題もありません。
納得行く方を選択して、1冊完璧に仕上げるほうがはるかに重要です。
4. プラチカの問題数
文系
タイトル | 合計 |
文系数学の良問プラチカ 数学IAIIB | 149題 |
理系
タイトル | 合計 |
理系数学の良問プラチカ 数学IAIIB | 153題 |
理系数学の良問プラチカ 数学III | 76題 |
合計 | 229題 |
問題数は文系が149題、理系が229題と他の参考書に比べて少ないですが、対象レベルは難関大志望者のため、1問1問のレベルが高く、解くのに時間がかかります。
5. プラチカの対象者
文系プラチカIAIIB
進研模試(ベネッセ) | 偏差値75~80 |
全統模試(河合塾) | 偏差値70~ |
到達校(国立) | 最難関 |
到達校(私立) | 早慶 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
最難関大学を目指す人以外は必要ありません。
理系プラチカIAIIB
進研模試(ベネッセ) | 偏差値70~75 |
全統模試(河合塾) | 偏差値65~70 |
到達校(国立) | 準難関 |
到達校(私立) | 早慶 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
理系プラチカIII
進研模試(ベネッセ) | 偏差値75~80 |
全統模試(河合塾) | 偏差値70~ |
到達校(国立) | 最難関 |
到達校(私立) | 早慶 |
偏差値65~70の高校 | 定期考査の数学が80点以上 |
偏差値60~65の高校 | 定期考査の数学が90点以上 |
最難関大学を目指す人以外は必要ありません。
『理系プラチカIAIIB』から『理系プラチカIII』に進むと難しく感じるかもしれません。
6. プラチカと1対1対応の演習
『プラチカ』と『1対1対応の演習』はどちらもアウトプットするための参考書ですが、難易度が異なります。
『プラチカ』の方が『1対1対応の演習』よりレベルが高いので、両方やるのであれば『1対1対応の演習』のあとに『プラチカ』に接続してください。
7. プラチカとやさしい理系数学
『理系プラチカ』と『やさしい理系数学』はどちらもアウトプットするための参考書で、両冊とも河合出版です。
難易度は
理系プラチカIAIIB ≦ やさしい理系数学 ≦ 理系プラチカIII
です。
難易度は数IIIが少しプラチカのほうが高いくらいです。
問題数は『理系プラチカIAIIB』、『理系プラチカ 数学III』が合計230題、『やさしい理系数学』は200題で、『理系プラチカIAIIB』の方が30題ほど多いです。
『プラチカ』と『やさしい理系数学』は難易度もほぼ変わらないので、どちらか一方を選択すれば良いでしょう。
8. プラチカはいつから始める?
基礎的な解法をインプットしたら、いつでも解き始めることができます。
受験勉強は、正しいレベルの参考書を選ぶことができれば、「遅すぎる」ことはあっても「早すぎる」ことはありません。
難関校を目指す人は、遅くても3年生の夏休み明けから始めてください。
9. プラチカを解く前は?
プラチカシリーズは今までインプットしてきた解法をアウトプットするための参考書です。
インプットが足りない人は
『青チャート』
『1対1対応の演習』
『標準問題精講』
などの網羅系参考書を解いて、典型パターンの解法はインプットしてください。
『青チャート』、『標準問題精講』は問題数が多く挫折する可能性が高いので、個人的には『1対1対応の演習』がおすすめです。
10. プラチカを解いた後は?
『プラチカ』を解いた後は、過去問に進んでください。
さらに数学に時間をかけられる人や数学の成績を伸ばしたい人は
『やさしい理系数学』
『上級問題精構』
に進んでください。
『プラチカ』と『やさしい理系数学』は難易度もほぼかぶっているので、『上級問題精構』の方がおすすめです。